【リーガルカウンセリング】 | 名古屋の弁護士

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2021/05/26

【リーガルカウンセリング】

今回のご相談は、「裁判で勝訴したのに被告が支払わない」というご相談です。

 

Q4 裁判で請求が認められ勝訴したにもかかわらず、被告がお金を支払ってくれません。どうしたらいいでしょうか?

 

≪一般的な法的回答≫

損害賠償請求等の裁判で勝訴し、被告が任意に支払わない場合には、強制執行の申立が考えられます。

被告が会社の場合には、その会社が仕事をしている取引先の会社の売掛金などを差し押さえることとなります。被告がサラリーマンであれば、給料を差し押さえますが、毎月の給料の全額を差し押さえることはできません。差し押さえができるのは、給料から社会保険料や税金などを控除した金額の4分の1を毎月、裁判所で認められた金額に満つるまで差し押さえることとなります。たとえば、社会保険料などの控除後の金額が44万円を超える場合は33万円を差し引いた11万円が差し押さえの対象となります。

 

≪リーガルカウンセリングの視点≫

裁判では、「勝訴可能性」と「回収可能性」は全く別物です。

仮に裁判に勝訴できても、回収できなければ、判決書はただの紙切れにすぎません。私たちは、ご相談の際、「裁判で勝てるかどうか」との問いに対して、勝訴可能性だけではなく、「勝った後回収できるかどうか」という回収可能性の点もしっかり見据えて、お答えしなければなりません。そうでないと、「せっかく勝訴までしたのに、結局1円も回収できないなら、裁判なんてしなければよかった。」と後悔だけが残ることにもなりかねないからです。

同様にして、強制執行の申し立てをする際にも、相手に財産があることについて、ある程度の確実性がなければ、裁判費用や弁護士費用だけが無駄になってしまうこともあります。「裁判で勝ったのにお金を払ってもらえないなんておかしい」という疑問はよく聞かれます。正直、私たちも、一番お答えに困るところです。今の日本の裁判制度では、「ない袖は振れない」人が一番強く、「逃げ得」がまかり通ってしまうこともあります。

日本の法制度として、強制執行の実効性をもっと上げる方策が必要だと思っていますが、現状では、リスク・リターンを十分に検討して、ある程度の段階では「損切り」を考えることも、経営者としては大事な視点と考え、この点を事前にしっかりとご説明しています。

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