【リーガルカウンセリング】 | 名古屋の弁護士

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2021/04/28

【リーガルカウンセリング】

今回のご相談は、「裁判所から取引先の『破産手続開始』の手紙がきた」というご相談です。

 

Q2 取引先に支払いを何度も請求しているのに、なかなか支払ってくれません。そのあと突然、裁判所から相手が破産手続きを開始したという内容の手紙を受け取りました。わが社の商品代金はどうなりますか?

 

≪一般的な法的回答≫

破産手続とは、経済的に破綻した法人や個人の債務を整理し、財産を債権者間で平等に分配する手続のことです。

破産手続に入ると、破産者の有する債権・債務の管理処分は破産管財人が行うことになり、債権者は、破産管財人による分配を待って、債権額に応じて平等に支払いを受けることになります。債権者が債権の回収をすることはできなくなります。これを債権者のうち1人だけ弁済を受けたとなると、偏頗弁済(へんぱべんさい)となり、返還しないといけなくなる場合があります。破産開始決定後、管財人等からの通知を待って、債権届を出し、その後破産管財人による分配を待つことになります。

取引先の破産手続きが開始されたとしても、少額にはなりますが、配当されることもありますので、債権者として、債権が今いくらあるのか裁判所に通知する手続き(債権届出)をされることをお勧めいたします。また、場合により、会社の商品については(破産法第2条第9項ならびに同第65条第1項・第2項の規定により、特別の先取特権や質権などがある場合)引き取ることが可能になります。なお、破産手続きにおいては、大部分の場合、ほぼ回収の見込みはなくなってしまいます。ただし、このような場合、真実破産状態であったかどうか、そして、今後どのようにしていくべきかについて、早期に対処法を検討し、対策を立てることが重要です。その意味でも、諦めず、裁判所や破産管財人に疑問点を問い合わせるなどして、ご対応いただくことが重要かと思います。

 

≪リーガルカウンセリングの視点≫

大口の取引先が破産手続きに入った場合、「牽連倒産」といって、破産者に債権を有する債権者までも倒産の危機にさらされてしまうことが往々にしてあります。経営者にとっては、一大事と言えます。

このようなとき、「リーガルカウンセリング」では、債務者が破産になった際に、ご自身の会社の体力は大丈夫か、その点を伺わせて頂くことがあります。もちろん、なんとか立て直しを図れる場合はよいのですが、深刻な問題が生じてしまうような場合、本当にご相談者が気にされているのは、債権額がいくらなのか、債権届出の方法、債権届の書き方ではなく、これから会社をどうしていけばよいか、という見通しである場合も往々にしてあります。

もちろん、経営をどう立て直していくか、という点では私たちがアドバイスできることは少ないです。しかし「倒産」という手続きそのものの実体をしっかりと見据え、わからないものに対する無用な恐怖感、不必要な精神的負担を取り除いて差し上げることはできます。その上でどのような法律上の手続をとりうるのか、今後どのような方向性がありうるのかをお示しすることが、リーガルカウンセリングとして、重要な点であると考えています。

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